ハイブリッドセラミックスの種類は様々ありますが、今回は(株)松風から発売されている「セラマージュ」で補修したケースです。
先述した様に、ハイブリッドセラミックスはレジン(有機質)とフィラー(無機質)の複合体。
「セラマージュ」はフィラーが73%含有されています。
このフィラーが多く含まれていればいる程、硬く、吸水性が少ないと言われています。
個人的にはあまりフィラーの含有量が多いと、ハイブリッドセラミックスの良さが消えてしまいセラミックスに限りなく近づいて来ます、それであればハイブリッドでなくオールセラミックスを選択した方が良い、という事になりますので、個人的にはこのくらいのフィラー含有量が適当かと思います。
「セラマージュ」は(株)松風の独自の技術によって開発された、『PFSフィラー(Progressive Fine-Structured Filler)』が含有されており、これにより一般的な陶材と比較して粘り強く、従来の硬質レジンと比較して強い破壊強度を有しています。
技工操作上の特徴としては、模型上での築盛が非常にしやすくスパチュラ離れが良いです。
さらに新開発された低粘度のレジンもラインナップされているため、通常の築盛用ペーストレジンでは困難な細部への築盛も可能になっているので、破説や劣化の原因となる気泡を巻き込む事が少ないです。