- 2002年にFDI(国際歯科連盟)より虫歯治療の際に最小限の侵襲でおさえる、
- MI(ミニマルインターベンション)が提唱されて以来(FDI policy statement : Minimal intervension in the management of dental caries)、歯科医師の間でMIという理念が一気に広まりました。
- MIはそもそも考え方の一つであり、治療方法ではありません。
- 上の写真のでは、歯質が全体的にう蝕(齲蝕・うしょく)に罹患している歯を部分的に薄く削ってコンポジトレジン充填を行いましたが、この場合全周歯を削ってクラウンで治療を行う場合もあると思います。
- しかしながら、この症例を今回のようにコンポジットレジンで修復した事を「MI治療」と思われる先生も多数いらっしゃるかと思います。
- すなわち、なんでもかんでも「コンポジットレジン充填をする事が「MI治療」の観点から素晴らしい!」とおっしゃる先生がいらっしゃるとお聞きした事もありますが、そうではないと私は思います。
- 「MI」は先程も述べた様に、あくまで考え方の一つであって治療法ではない。
- 上の写真の症例も、周りの歯の状況などを見るとプラークコントロールが悪く虫歯になりやすい、そこへ吸水性のあるコンポジットレジンを充填しないほうが良いのではないか?
- いやいや、下顎の2番にファセット(咬耗)があるためブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり・タッピング)をする癖があるのではないか?(この患者様は実際にあります)だからセラミックなどは破切しやすいのではないか?
- など様々な要因を考えて治療法を変えていかなければならないと思います。
- 我々歯科医師はとかくすべき治療と、自分がやりたい治療が食い違ってくる場面に出くわしがちです。
- しかし、全ては患者様のための歯科医療であるためその人その人で治療方法を変化させ、オーダーメイドの治療を行って行くべきであり、またそのため日々努力を重ねる毎日です。
2010年12月4日土曜日
MIは治療方法ではなく考え方の一つ。 (ホワイトニング・審美歯科)
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