睡眠中になぜブラキシズムが起こるかは解明されてはいませんが、病的なレベルに増大させる原因としては、精神的ストレスに代表される<情緒的問題>と歯のかみ合わせの<咬合問題>が論議されています。
歯ぎしりと情緒的問題との関係を長期に調べた臨床研究では、両者に密接な関係が認められています。
ただこの場合の歯ぎしりは、一日くらいで元に戻る一過性の反応で、危険性が少ないと言えます。
一方咬合問題で健康な人の奥歯に厚さ0.1ミリの小さな干渉を付与して咬み合わせを変化させ、睡眠中の生体現象の変化をみた実験があります。
その結果、干渉を付与すると、歯ぎしりが持続的に増大する事、顎関節症に匹敵する機能障害の症状が出ることに加え、情動ストレス、自律神経系の機能の変化、睡眠障害を起こすことが分かりました。
このことから、病的レベルの歯ぎしりを持続させる要因の一つとして、微細な咬み合せの問題が重要となります。