2010年5月27日木曜日

OPCオールセラミックシステムによる審美歯科治療(ホワイトニングを行わず審美的に治す)6








  • 歯根の中にファイバーのポストを入れて補強した後に、歯を形成しました。




  • 本来は歯の形成(支台歯形成)は元の歯の形を小さくした形で削るのがセオリーですが、今回の場合は著しく歯の軸がずれているために、最終的なクラウンの形を想定して形成します。




  • 写真の黄色のラインが元の歯軸ですが、赤の点線が顔の中心のラインなのでそこに平行になる様に歯を形成します。




  • そうする事で緑色の矢印の様に両隣在歯との間にセラミック冠の入るスペースを確保し均一の厚さを持ったセラミックができるとともに、歯軸も変化させる事が可能になるのです。

2010年5月25日火曜日

OPCオールセラミックシステムによる審美歯科治療(ホワイトニングを行わず審美的に治す)5







  • 歯が捻転しているため通常通りに歯冠を削って冠を入れると、写真の黄色のラインの様に歯肉が退縮してしまう可能性が高いため、歯茎の中に深く削り込み、セラミッククラウンの歯ぐきのラインの形態を「最終的にそこに歯ぐきのラインが来ると自然」という所から、削り込んだラインまでの豊隆(最終的には歯ぐきの中に来る)をレスカントゥアー(張らせるのとは逆に凹ませる)にすることで、歯ぐきの下がりを防ぎ、審美的な治療が可能になります。




  • 少し分かりづらくてすみません。




2010年5月23日日曜日

OPCオールセラミックシステムによる審美歯科治療(ホワイトニングを行わず審美的に治す)4







  • クラウンを被せるに際し、患者様は捻転した形ではなく正面を向いたクラウンを希望されました。




  • しかし歯を一層削るといっても、歯根の位置や歯根の向きは変わりませんので上写真の黄色の丸の部分がかなり張っているのが問題となります。

2010年5月22日土曜日

OPCオールセラミックシステムによる審美歯科治療(ホワイトニングを行わず審美的に治す)3







  • 前歯をオールセラミックで修復するに際し、歯の全周を削らなければなりませんが、右上は既に神経の処置がなされており所々プラスチックでの詰め物(CR充填)がされている歯のため、この患者様は右上を削る事には了承頂けましたが、左上の捻転している前歯を削る事には了承を頂けなかったために右上の前歯1本を治療する事になりました。




  • しかし、この一本だけを処置するという事により、かなり色と形態をバランス良く直すという事が難しくなりました。




  • 上の写真の様に隣接する歯との間のスペースBは、実際の表面に見えている歯の幅Aよりも小さいため、まともには歯が入りません。




  • まさか小さい歯を入れる訳にはいきませんし、また左上は捻転したままでという事ですので右上も今と同じ様に捻転したクラウンを入れるのか?




  • まずは、今のお口の中の型を取って今までの様に捻転した状態で治した場合と、真っ直ぐに前を向いた状態で治した場合を比較して患者様本人に決めて頂きました。

OPCオールセラミックシステムによる審美歯科治療(ホワイトニングを行わず審美的に治す)2




  • 歯の裏側から見るとやはり神経の処置をした後があり、変色も見られます。

    しかし色だけの問題であれば、裏側から漂白剤を入れて行うホワイトニングをすれば良いのですが、歯の先端の開きも気になるという事です。

    これは写真からも分かる様に、上顎の左右中切歯がお互いに内側に捻転しています。(翼状捻転と呼ばれる)

    この翼状捻転によって実際は歯と歯は近接しているのですが、先端の方が開いてしまっているのです。

    これも同時に治して行くにはやはりクラウンを被せて形態を人工的に変えて行くしかありません。

2010年5月21日金曜日

OPCオールセラミックシステムによる審美歯科治療











  • 「右上の前歯の見た目が気になる」と来院されました。




  • 確かに右上の前歯の色が変色しており、原因はエックス線から神経のない歯(無髄歯、失活歯)のためでした。




  • さらには歯の先端の部分の開きも気になるとの事でした。




ハイブリッドセラミックス(審美歯科材料)修復。3






セラマージュの部分冠で治療した一例です。
とても審美的に治療が行われ患者様も満足していた様です。


右隣の銀歯や左隣の形態の損なわれているプラスチックの補修も行う事になりました。
ちなみにこのハイブリッドセラミックスは院長の遠山が作製したものです。

2010年5月19日水曜日

ハイブリッドセラミックス(審美歯科材料)修復。 2


ハイブリッドセラミックスの種類は様々ありますが、今回は(株)松風から発売されている「セラマージュ」で補修したケースです。


先述した様に、ハイブリッドセラミックスはレジン(有機質)とフィラー(無機質)の複合体。


「セラマージュ」はフィラーが73%含有されています。


このフィラーが多く含まれていればいる程、硬く、吸水性が少ないと言われています。


個人的にはあまりフィラーの含有量が多いと、ハイブリッドセラミックスの良さが消えてしまいセラミックスに限りなく近づいて来ます、それであればハイブリッドでなくオールセラミックスを選択した方が良い、という事になりますので、個人的にはこのくらいのフィラー含有量が適当かと思います。


「セラマージュ」は(株)松風の独自の技術によって開発された、『PFSフィラー(Progressive Fine-Structured Filler)』が含有されており、これにより一般的な陶材と比較して粘り強く、従来の硬質レジンと比較して強い破壊強度を有しています。


技工操作上の特徴としては、模型上での築盛が非常にしやすくスパチュラ離れが良いです。


さらに新開発された低粘度のレジンもラインナップされているため、通常の築盛用ペーストレジンでは困難な細部への築盛も可能になっているので、破説や劣化の原因となる気泡を巻き込む事が少ないです。

2010年5月18日火曜日

ハイブリッドセラミックス(審美歯科材料)修復。

審美歯科材料である「ハイブリッドセラミックス」のなかの『セラマージュ』による修復。


そもそもハイブリッドセラミックスはセラミックという名前が入ってはいますが、正確にはセラミックスではありません。


以前に説明した様に、(http://meister-kasuga.blogspot.com/2010/02/blog-post_2546.html


セラミックスとは無機物の中で金属以外のものであるため、ハイブリッドセラミックスの様な高強度プラスチック(有機物)とフィラーと呼ばれるセラミック粒子(無機物)の両方からなる物質は、純粋にセラミックスとは呼べません。


セラミックスと比べると、吸水性があるために経年的に劣化をします、強度も劣ります、しかし、だからといって純粋なセラミックスに全てが劣るという訳ではなく、セラミックスよりもいい所はあります。


セラミックスよりも磨耗しやすいため、相手の歯を痛めにくい。そのため一番力のかかる最後臼歯にはこの歯を使用するという先生もいます。


また、万が一欠けてしまった場合にその場で歯冠修復用のコンポジットレジンと呼ばれるプラスチックで補修できる場合があります。

2010年5月17日月曜日

無髄歯の漂白。(ウォーキングブリーチ)4





  • 左上側切歯の漂白。
    4回のウォーキングブリーチ後の写真です。
    かなり元通りの色になったと思います。

    しかし、この変色が金属由来の物であったりすると漂白効果は現れません。

無髄歯の漂白。(ウォーキングブリーチ)3




ウォーキングブリーチに用いられる漂白剤は、過ホウ酸ナトリウムと過酸化水素水(オキシドール)の混和物です。

粒状の過ホウ酸ナトリウムを過酸化水素水に溶かし、前歯の裏側から入れて封入します。


当院では2週間弱でこれを交換するのを4回1セットで行ないます。


早い人で2回位から効果が現れます。

2010年5月16日日曜日

無髄歯の漂白。(ウォーキングブリーチ)2










  • そもそも神経(歯髄)を治療した後に、血液成分や歯髄組織の変性物なんてどこにあるのでしょう?






  • 上の図にある様に歯髄の周りには象牙質があり、その象牙質には細かい線に見える「象牙細管」と呼ばれる管が歯髄からエナメル質の方向に向かって走行しています。




  • 神経(歯髄)の処置後細かく残った歯髄組織が、この象牙細管内に入り込んでその後変性し黒ずんで来て、エナメル質を通して歯の変色として目に見えてくるのです。

無髄歯の漂白。(ウォーキングブリーチ)



  • 歯の漂白にはいくつかの方法があります。
    また、漂白をする歯の状態でもそれは分類する事が出来ます。

    1、神経が生きている状態(有髄歯・生活歯)
    2、神経が死んでいる状態(無髄歯・失活歯)

    今回は無髄歯の漂白の一つ「ウォーキングブリーチ」について紹介します。
    無髄歯の状態での変色にはいくつかの原因が考えられます。
    ⅰ、血液成分や歯髄組織の変性物。ⅱ、金属成分の溶出。

    その他、有髄、無髄関係なく考えられる歯の原因は様々ありますが、今回は我々が臨床上一番目にしやすく、また患者様の訴えも多い、ⅰの血液成分や歯髄組織の変性物が原因である場合の、漂白についてです。

2010年5月12日水曜日

ゼノテックシステムの紹介。(ZENO® Fire)






  • ミリングマシーンにより削り出されたフレームは、専用ファーネスにより焼結します。


  • この際に約20%程収縮しますが(CAD-CAMシステムは必ず収縮が起こります)、独自の技術によりその際の歪みを抑える事が出来るために、ロングスパンブリッジも適合の良いものが出来ます。

ゼノテックシステムの紹介。(ZENO® Premium4820)



  • 完成したフレームの設計データをミリングマシーンPremium4820でジルコニアフレームの削り出しを行います。

  • このマシーンは非常に重量があるため、ミリング時のブレを抑え適合の良いフレーム削り出す事が出来ます。

ゼノテックシステムの紹介。(ソフトデンタルデザイナー)



  • スキャン画像は自動的に設計ソフト「ソフトデンタルデザイナー」でデータ化されフレームの設計、デザインを行います。

  • 事前に技工士さんが製作したワックスパターンや噛み合わせの模型をスキャンしておけば、より精密な設計が可能になります。

ゼノテックシステムの紹介。(スリーシェイプD250スキャナー)



  • レーザーと2代のCCDカメラでスキャニング誤差15μm以下の高精度スキャナーを使用して模型をスキャンします。

  • スキャニング時間は単冠で約45秒、3歯ブリッジで約5分とスピーディです。

ゼノテックシステムの紹介。







  • ゼノテックシステムはCAD-CAMによって製作されるジルコニア系の技工物の一つです。






  • CAD-CAMはcomputer aided design-computer aided manufacturingの略語で、口腔内の模型をコンピューターでスキャンして冠のデザインをする。



  • そして別の機械でジルコニアのブロックから冠を削りだす方法です。






  • ゼノテックシステムは半焼結体ジルコニアブロックを使用しています。



  • もちろん半焼結体よりも全焼結体の方が硬さは高いのですが、全焼結体のブロックは硬過ぎて削り出すのが大変になるために、ほとんどのCAD-CAMシステムは半焼結体が採用されています。

2010年5月11日火曜日

ゼノテック(オールセラミック)三年経過。





  • 以前紹介したオールセラミックによるブリッジの症例。

  • あれから三年が経過し、来院されました。

  • 左右下顎の犬歯と第一小臼歯の4本を支台とした、8本ブリッジ。

  • 右側犬歯に多少の歯肉退縮は見られますが、全く問題ありません。


  • 写真左が三年前で、右が現在です。



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院長 遠山の英語でのプレゼンテーション

院長 遠山による咬み合わせの作り方