2011年2月25日金曜日
オールジルコニアのクラウン。|<練馬区 歯科>
2011年2月13日日曜日
審美歯科ではその個人にあった歯の色や形が重要。|<審美歯科 練馬区>
一昔によく言われた「芸能人は歯が命」などという言葉とともに、真っ白で左右対称な「キラッ」と光る歯がセラミック治療で患者様から求められておりました。
一方「自然美」という事も歯科界では言われており、いくら歯並びがよく真っ白な歯でもその患者様にあっていなければそれは「美」ではないという考え方もありました。
セラミックやインプラント治療だけではなく入れ歯にもそれはいう事が出来ます。
まだ私が日本大学歯科病院のクラウン・ブリッジ学講座の医局員として勤務している頃、我々の医局は診療から技工物の作製までを全て担当歯科医師が行うというスタイルで、その時私の大師匠である 故 五十嵐孝義 教授 も、入れ歯作製の歯を並べる際に「左右対称にし過ぎると不自然になり、入れ歯っぽくなる。あくまで自然で他人から分からないからこそ良い。」と仰っておりました。
しかしながらセラミックなどを入れる際にはどうしても患者様は真っ白で真っ直ぐな歯並びを求める方が非常に多かったのですが(それはそれでご本人に満足して頂ければOKなのですが)、最近は患者様の考え方も少し変化しつつあり、ある程度の「自然美」を求める方が増えてきた様に思います。
どちらが良いと言う訳ではないのですが、NEW YORK TIMESでも『Avoiding Dental Perfection With a Slight Twist(わずかなねじれで完璧な歯並びを避ける)』 というタイトルで同じ様な事が書かれていました。
American Academy of Cosmetic Dentistry(アメリカ審美歯科学会)のラミネートベニアを中心とした審美ケースでのお話ですのでご参考下さい。
インプラント治療とBRONJ|<練馬区 インプラント>
言い換えれば、歯周病やう蝕の治療とは異なり疾病を治療する医療とはいえません。
したがって、ビスホスホネート系製剤投与中の患者様に、急性炎症の原因歯などの理由で、やむを得ず抜歯を行う必要性はあるが、やむを得ずインプラントを埋入する必要性は全くないと考えられます。
米国口腔外科学会のガイドラインには、注射薬を投与されている無症状の患者様に対しても、「強力な注射用ビスホスホネート系製剤(ゾレドロン酸、パミドロン酸)を頻回な投与スケジュールで使用している癌患者には、インプラント治療は決して行うべきではない」とされています。
また、経口薬の投与が3年未満でリスク因子がない症例では、通常の歯科処置を行ってもよいとされていますが、「インプラント治療を行う場合は、将来的なインプラントの失敗の可能性や顎骨壊死の可能性について充分なインフォームドコンセントがなされなければならない」と特筆されています。
したがって、BRONJの発生頻度は低くとも、有効な治療法の確立がない現状では、「ビスホスホネート系製剤が投与されている患者あるいは投与が予定されている患者に対するインプラント治療は、原則として避けた方がよいと考えられる。」
しかし、最終的には治療を行う歯科医師の知識と倫理観、さらに充分なインフォームドコンセントの上に成り立つ患者様の希望という両者の重要なファクターによって、インプラント治療に進むべきかの裁定が下されるべきだと思われます。
そのために私たちは、BRONJに対する知識を修得し、ビスホスホネート系製剤処方医師との緊密な連携を図り、さらにインプラントとBRONJに関連する最新の正確な情報を、患者様に充分に説明し理解してもらうコミュニケーション能力をも備えるべきであると考えます。
BRONJの治療|<練馬区 インプラント>
壊死組織の除去、露出骨の粘膜弁による被覆、露出骨縁の除去などの処置は、むしろ症状悪化を招くことがあるため行わず、軟組織を刺激している場合にのみ壊死骨の表層部を除去する。
また消炎鎮痛薬による疼痛の制御、露出骨の拡大や二次感染の予防のための抗菌薬の長期投与、消毒薬による局所の洗浄が重要である。
病的骨折や外歯瘻の形成を認める重症例に限り顎骨切除が考慮される。
BRONJの予防|<練馬区 インプラント>
・感染源の除去を目的として抜歯、歯周治療、根管治療、義歯などの歯科処置は前もって行う. ・侵襲の大きなインプラント治療や完全埋伏歯抜歯は避ける。
・不完全埋伏歯および被覆粘膜の薄い下顎隆起、口蓋隆起は前もって除去し、1か月の骨治癒期間を 待ってからビスホスホネート系製剤の治療を開始する。
・可能であれば歯科治療が終了するまでビスホスホネート系製剤投与の延期を依頼する。
2) BP系薬剤投与中
・歯科医師による骨露出の有無のチェックとエックス線診査を3か月ごとに行う。
・口腔内清掃の励行
・抜歯、歯周外科、インプラント埋入などの顎骨に侵襲がおよぶ口腔外科処置は避ける。
・軽度の動揺歯は固定し、膿瘍を伴う高度の動揺歯は抜歯し抗菌薬を投与する。
・義歯装着は可能だが、過剰な力が加わらないように調整する。
・口腔外科処置を行わなければならない場合はBPの投与の中止が必要である。中止はBP系薬剤処 方医師と相談のうえ決定する必要がある。
経口薬の場合:服用期間が3年以上、あるいは3年未満でもコルチコステロイドを併用している時 は、少なくとも3か月間は服用を中止し、治療後も骨の治癒傾向が認められるまでは中止を継続す る。服用期間が3年未満で下記のリスク因子がない場合は、通常の処置を行う。
注射薬の場合:投与中止の有用性については一定の見解はない。病状が許せば投与を中止する ことが推奨される。
※BRONJ発生、増悪のリスク因子:コルチコステロイド療法、ホルモン療法、糖尿病、悪性腫瘍の化 学療法、喫煙、飲酒、口腔衛生状態不良、高齢者(65歳以上)
BRONJの診断基準と臨床症状|<練馬 インプラント>
しかし、この疾患に対して世界的にコンセンサスの取られた定義や診断基準は作成されていないため、典型的な臨床症状も診断の一助になるものと考えられます。
臨床症状としては、疼痛と感染を伴う持続性の骨露出があり、歯肉の腫脹、排膿、歯の動揺、しびれ、顎が重い感じ等が一般的であると報告されています。
抜歯や歯周治療などを契機に発症することが多く、下顎骨に2/3、上顎骨に1/3の割合で発症するといわれています。
顎骨壊死が進行すると、疼痛や感染が増悪し、外歯瘻や病的骨折を起こすこともあるとされています。
また、米国歯科医師会の報告では、BRONJの一部の症例では、歯・歯周疾患に類似した症状を訴えることがあるが、標準的な歯科治療では反応しないとされています。
また、明らかな局所的誘因がなく、自然発生したかのようにみられるBRONJも存在するが、その多くは過去の抜歯部位で発現していると報告しています。
社団法人日本口腔外科学会:ビスホスホネート系薬剤と顎骨壊死 ~臨床病態と治療ガイドライン 2008~
AAOMS Position Paper : American Association of Oral and Maxillofacial Surgeons Position Paper on Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaws. : J Oral Maxillofac Surg 65: 369-376. 2007.
American Dental Association Council on Scientific Affairss.: Dental management of patients receiving oral bisphosphonate therapy Expert panel recommendations. JADA 137: 1144-1150. 2006.
日本でのBRONJの現状|<練馬 インプラント>
BRONJの契機となった歯科治療は抜歯16症例、インプラント埋入手術1例、義歯装着1例、ブリッジ装着1例等であった。
インプラント埋入手術を契機とした症例は、乳癌の骨転移のために注射薬であるパミドロン酸ナトリウムおよびインカドロン酸ナトリウムが投与されており、症状発現までの期間が6カ月であった。
今回の調査報告によれば、今後も本邦においてBRONJは増加傾向にあり、予防、治療に関する基礎的、臨床的検討が早急に望まれるとされています。
ビスホスホネート系薬剤とインプラント治療
東京歯科大学 口腔インプラント学講座 矢島安朝
BRONJの発生機序|<練馬 インプラント>
ビスホスホネート系製剤は、骨のハイドロキシアパタイト結晶と強い親和性があり骨石灰化面に付着すし、骨吸収の過程で石灰化骨表面より破骨細胞に取り込まれ、破骨細胞の骨吸収機能を停止させます。
つまり、ビスホスホネート系製剤の作用メカニズムは、破骨細胞のアポトーシスを促進させ、破骨細胞の生存期間を短縮させることにあるとされています。
このような骨代謝異常を伴い、血流に乏しく石灰化の強い骨組織が、抜歯等の外科手術によって、活性の悪い骨の表面が口腔内に露出すれば、わずかな細菌感染にも抵抗できずに顎骨壊死を生ずるものと考えられます。
顎骨壊死に伴い骨組織の血行はさらに悪化し、通常、骨や骨膜からの穿通枝によって栄養されている同部の被覆粘膜も血流障害を起こし創傷治癒不全が生じ、さらに骨面の裸出が拡大され、骨壊死が広範囲に進展するといった悪循環に陥るものと考えられます。
問題は歯科の観血処置の多くは、創が骨にまで達してしまい、活性の低い血流に乏しい骨が常に外部環境と交通してしまうことにあると考えられる。
インプラント治療では、埋入手術により骨への侵襲が加わることも問題となるが、上部構造を装着したのちも、インプラントには天然歯のような上皮付着の機構がないため、常に生体内の環境と外部の環境が交通している状態であることが、インプラントの治療期間、あるいはメインテナンス期間すべてにわたってBRONJの大きなリスクファクターであると考えられています。
ビスホスホネート系薬剤とインプラント治療
東京歯科大学 口腔インプラント学講座 矢島安朝
2011年2月12日土曜日
ビスホスホネート(bisphosphonate)製剤の副作用|<インプラント 練馬区>
ビスホスホネート系製剤の副作用として比較的多く認められる発熱、一過性の骨痛などの感冒様症状は初回点滴投与時に多く出現し2~3日で無治療にて自然緩解します。
低カルシウム血症(テタニー、手指のしびれ)は投与後4~10日目頃に出現することがありますが、カルシウム製剤の併用が推奨されているため治療を要するほどの重篤例は少なくなっています。
重篤な副作用としては腎障害と顎骨壊死(Bisphosphonaterelated osteonecrosis of the jaw:BRONJ)が挙げられますが、腎障害は点滴時間の厳守で発現を抑えることができます。
BRONJの診断基準は、アメリカ口腔・顎顔面外科医学会(American Association of Oral and Maxillofacial Surgenous:AAOMS)で定められており、現在あるいは過去にビスホスホネート系製剤の投与を受けている、顎顔面領域に8週間以上持続する骨の露出・壊死を認める、過去に顎への放射線照射を受けていない、以上3つが挙げられ、さらに下記のステージのように病期分類されます。
BRONJの発生頻度は0.8~12%程度で、1年を超える長期点滴投与者と口腔内疾患を有する症例に多くなっていますが、鑑別を要する疾患として歯槽骨炎、上顎洞炎、歯肉炎、歯周炎、むし歯、根尖病巣、下顎関節疾患などが挙げられています。
治療は遊離した腐骨の除去を行い3カ月以上の休薬が望まれますが、ビスホスホネート系製剤投与継続の有益性とリスクに関する判断は、癌治療医が下すべきであるとされています。
歯科・口腔外科の治療が必要な患者さんは抜歯を先行させた後、治癒を待ってビスホスホネート系製剤を投与したり、投与中は定期的歯科医の診察、口腔内清潔に心がけることが重要です。
顎骨壊死(BRONJ)の病期分類
stage 0
痛みなどの特別な臨床症状がなく、歯周疾患によって説明できない歯の脱落、歯髄壊死によって説明されない口内瘻孔とBONJを暗示しているX線撮影所見を呈する場合
stage 1
骨の露出を認めるが痛み、感染の無い状態
stage 2
化膿、感染と痛みを伴い口腔内漏孔形成
stage 3
口腔外へ漏孔また、歯槽骨の領域を越えて広がっている露出した腐骨、壊死骨、病的骨折、骨溶解が進展し下縁に及ぶか口腔上顎洞瘻を形成している
「乳癌治療」Q&Aより抜粋
東京医科大学病院乳腺科教授
河野範男
2011年2月8日火曜日
ビスホスホネート(bisphosphonate)製剤の種類|<インプラント 練馬区>
ビスホスホネート系製剤の種類は大きく分けて
「注射用製剤」と「経口製剤」に分けられます。
主に「注射用製剤」が癌の骨転移に、「経口製剤」が骨粗鬆症に用いられています。
以下にそれぞれの製品名を記します。
「注射用製剤」
①製品名 『アレディア』 一般名 『パミドロン酸ニナトリウム』 適応症 『悪性腫瘍による高カルシウム血症。乳癌の溶骨性骨転移。』 製造販売 『ノバルディスファーマ』
②製品名 『オンクラスト』『テイロック』 一般名 『アレンドロン酸ナトリウム水和物』 適応症 『悪性腫瘍による高カルシウム血症。』 製造販売 『万有製薬』『帝人ファーマ』
③製品名 『ゾメタ』 一般名 『ゾメドロン酸水和物』 適応症 『悪性腫瘍による高カルシウム血症。多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変。』 製造販売 『ノバルティスファーマ』
④製品名 『ビスフォナール』 一般名 『インカドロン酸ニナトリウム』 適応症 『悪性腫瘍による高カルシウム血症。』 製造販売 『アステラス製薬』
「経口製剤」
①製品名 『ダイドロネル』 一般名 『エチドロン酸ニナトリウム』 適応症 『骨粗鬆症。脊髄損傷後や股関節形成術後の異所性骨化の抑制。骨Paget病。』 製造販売 『大日本住友製薬』
②製品名 『フォサマック』『ボナロン』 一般名 『アレンドロン酸ナトリウム水和物』 適応症 『骨粗鬆症』 製造販売 『万有製薬』『帝人ファーマ』
③製品名 『アクトネル』『ベネット』 一般名 『リセドロン酸ナトリウム水和物』 適応症 『骨粗鬆症』 製造販売 『味の素(販売:エーザイ)』『武田薬品工業(提携:ワイス)』
歯科医師の先生方はこういった薬剤名を覚えておかなければなりません。
ビスホスホネート(bisphosphonate)製剤の人体への適応|<インプラント 練馬区>
ビスホスホネートの疾患への応用は大きく分けて
①骨粗鬆症
②癌
があります。
①の骨粗鬆症領域への適応は、長期に渡る大規模な臨床試験によりその有用性が証明され、国内外のガイドラインにて骨粗鬆症治療薬の第一選択薬となっています。
骨粗鬆症患者への薬剤の使用の目的は骨量低下による骨折率の低下です。(予防)
②の癌領域においては、悪性腫瘍による高カルシウム血症での検討に引き続き、固形癌の骨転移や多発性骨髄腫における有用性が検証され、こちらも国内外で支持されるガイドラインの推奨療法となっております。
癌患者への薬剤の使用目的は骨痛の抑制と骨折などの癌の骨転移に伴う合併症の抑制です。
また上記の領域の他にも、骨Paget病や小児骨形成不全といった疾患にもその有用性が報告されています。骨代謝異常疾患の治療には不可欠なものとなっております。
ビスホスホネート(bisphosphonate)製剤とは?|<インプラント 練馬区>
そもそもビスホスホネート系製剤とは何なのかという事から知る必要があります。
ビスホスホネートは石灰化抑制作用を有する生体内物質であるピロリン酸の、P-O-P構造を安定なP-C-P構造に変化させた物の総称です。
ビスホスホネートは古くは水道管の水垢取りに使用されていたそうですが、Fleischらが1960年代にハイドロキシアパタイトの吸収を防ぐ事の研究を報告してから、ビスホスホネートの人体への骨代謝疾患においての有用性についての様々な研究報告がなされて来ました。
その有用性が証明されたのが1990年代になってからでした。
Fleisch H (2002). "Development of bisphosphonates". Breast Cancer Res 4 (1): 30–4. doi:10.1186/bcr414.
ビスホスホネート(bisphosphonate)製剤と顎骨壊死|<インプラント 練馬区>
歯科診療を行っているとよく問診票に書かれている事があります。
『骨粗鬆症の薬を飲んでいる』
前々から骨粗鬆症のお薬(ビスホスホネート製剤)を飲まれている方は、外科治療→主に「抜歯」などといった骨の面が出るよう処置を行った場合に、その部分の骨が壊死をすると言われて来ました。
すなわちビスホスホネート系製剤を使用中の患者様には基本的には外科処置は禁忌である、という事が歯科医師の間では一般常識となり、さらに心配性な歯科医師の先生は通常の診療そのものも積極的には行わなくなると言われています。
これから何回かにわたりビスホスホネート(bisphosphonate)系製剤と顎骨壊死について書きたいと思います。
2011年2月4日金曜日
歯医者さんのトレーニング(マイスター春日歯科クリニックの場合)
仮歯のアート・仮歯に絵を描く。(第一回歯科医師技能コンテストの後)
第一回歯科医師技能コンテストの後、おしくも最優秀賞には至らなかった自分の作品の外側の部分に彫刻してみました。
何かおわかりになりますか?
「どくろ」です。
うちのスタッフや矯正の先生にはかなり高評価を頂きました(笑)。
仮歯に線だけで絵を書くのではなく立体的に掘り込む、これも実は結構難しいんですよ(笑)。
第一回歯科医師技能コンテスト
歯医者さんは常日頃から沢山の勉強をして、沢山の技術を身に付けようとしています。
歯医者さんは技術職であります。
しかしながら歯医者さんになるための国家試験にはペーパーテストしかありません。
昔の国家試験には技術試験もあったらしいですが、今は違います。
やはり人間ですから、器用不器用というのは当然あります。
不器用な人でも国家試験を通れば人の歯を削ったりします。
しかしながら患者様はどの先生が器用で不器用なのかははっきりいってわかりません。
「〇〇学会認定医」「〇〇学会専門医」などという、これまた頭を使って取得する肩書きを見て行くしかありません。
以前から歯科医師も技能コンテストがあったら面白いのに…、とよく思っていました。
そこで知人の先生方に声を掛けて、第一回歯科医師技能コンテストと称して「暫間被覆冠(TEK)」を作製する大会を開きました。
審査は一般の方や衛生士さん、技工士さん、歯科助手さんに、参加した歯科医師の先生方にどれが一番上手いと思うかを選んでもらうという単純明快な審査方法。
私も自身はあったのですが最優秀賞はうちの副院長先生の井上先生が選ばれました。
上の写真がその作品です。